ひねもすのたり@避難所
民主党のおかげで政治に興味を持ってしまった庶民のブログです。無断転載・無断リンク大歓迎。

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守り人シリーズ10冊目、天と地の守り人<第三部>新ヨゴ皇国編。
いよいよ最終巻です。
外伝と短編集が、この後にあるらしいんだけれども。
本編はこの巻で完結。

ぎゃああああ!!!
死屍累々!!


マジで戦争やるとは思いませんでした。
緒戦は仕方ないとしても、すぐに終わるものかと。
いちおう児童文学だからって、甘く見てたわ。
戦死者の描写とか、これ本当に児童文学でいいのか?と疑問に思うレベルの鬱。
図書館では、小学校高学年向けだかになっていたけれども(-。-;)

タンダの貧乏クジがシャレになってない!

生き残った草兵の世話をしていた近隣の農民たちが、バルサがタンダの処置をした後に吐いてましたが。
私も気分が悪くなった…。(´д`lll)
バルサの剛毅はダテじゃないぜよ(((( ;°Д°))))

もうね、死傷者やら火災やらで、前半は鬱の連続でした。
タラノ平野は地獄絵図。
懐かしの四路街も炎上。
死骸にはたくさんたちの鳥たちが群れて、死肉を啄んでいるという。
さながら地獄巡りヽ(;´Д`)ノ

ロタ・カンバル同盟が成立した時点で、タルシュが停戦すると思っていました。
ハザール王子とラウル王子は足の引っ張り合いだし、枝国の統治に不安が見えはじめてるし。
これ以上の侵略戦争はタルシュ帝国を崩壊させると考えるヒュウゴが居るし、太陽宰相アイオルもヒュウゴに近い考えのようだし。
これだけ揃ってるんだから、チャグムが援軍を連れて新ヨゴ入りしたら、リスクが高くなった北方三国の侵略は諦めて停戦するんだろうなと思っていたのですが。
ぜんぜん違いましたねー。
タルシュ帝国が無駄に侵攻して兵を失っている頃、停戦の鍵となるであろうヒュウゴは、拷問されてて意識不明だったっていうw
おいwwww

まあ仕方ないか。
ラウル王子って、自信満々で短気で、中坊みたいなんだけど、歳は40歳くらい。
二十代のヒュウゴが意見しても聞かなかっただろうから、ヒュウゴが健在だったところで犠牲は避けられなかったかな。

いたずらに兵を無駄死にさせたところが、ラウル王子や新ヨゴの帝(チャグムの父親)の、為政者としてダメな部分だなー。
前巻の時点では、カンバル王国のラダール王が北方一のクズ王だと思ってましたが。
結果的には、新ヨゴ皇国の帝がダントツで最悪でした。
最も多くの国民を犠牲にしたという部分で。
草兵は農民のかき集めだから、厳密には兵士ではないわけだし。
民間人に多大な犠牲を出したのは、北方では新ヨゴだけ。
タルシュの兵士も、枝国から徴兵された職人やら農民やらなんだから、酷いもんだ。

ラウル王子はエゴのために兵を無駄死にさせたけど、新ヨゴの帝は本当に自分は神の子だと思っていて、これが国のために最善だと信じて疑わなかった部分がアレです。
宮から出ることなく、一切の穢れを知らずに育ったから、倫理観や価値観がいっちゃってる人なんですよね。
帝は今までの古い新ヨゴ皇国を象徴する存在で、教えられた通りに振る舞い、教えられた通りのことを守っていたわけですが。
あまり賢いとは言えないですね。
決められた通りの事をやるだけって事は、自分で考えて責任を負って行動することがないので。
結局、何の捻りもない、ただの大きな子供でした。
伝統である祭祀は守っていくべきだと思いますが、政治は変化していくんだから臨機応変に、時代や隣国やらを考慮して改革していかないとおかしいです。
今までよく反乱が起きなかったもんだw
200年間、隣国と戦争をする事態にならなかったのもスゴイけどwww
ロタやカンバルは飢えた民をワンサカ抱えていたわけだから、新ヨゴの穀倉地帯を狙って侵略しててもおかしくないんですけど。

新ヨゴ皇国は日本に似ているような感じでしたが、蓋をあけてみると中国に似てるような?
「天と地の守り人」に入ってから、民の扱いが相当酷いってことが解ったのでw
日本の場合は、古事記の時代から、天皇は国民を「大御宝(おほみたから)」と呼び慈しんでいたので。
新ヨゴ皇国の、どれだけ民が死んでも帝(国?)さえ無事ならいいという帝とは、根本が違いますね。
民をガンガン使い捨てにしたり殺したりするのは中国だww
まあ最高権威者が国民を「宝」だなんて言い出す日本は、かなり珍しい国で、中国に限らず西欧でも農民は木石と同じ扱いだったりした時代があったわけだけれどもw

チャグムが後に思案していましたが、サンガルが落ちた時点で、ロタ・カンバル・新ヨゴの三国同盟を成立させておけば、これほどの犠牲を出すことはなかったんですよね。
チャグムが同盟を成立させるまでの間、枝国にならずにいたのは良かったけれど。
時間稼ぎのための、犠牲が大きすぎ。
再生のために、破壊が必要だったのかもしれないけど。
チャグムが新ヨゴ皇国に長年蓄積されていった膿を出して、新しい国造りを始めるっていう。
だから旧体制の象徴であった帝は、古い宮とともに流されて行った、と。

チャグム率いるロタ・カンバル同盟の援軍が、光扇京に到着したときは、テンション上がった~。
あまりに悲惨な描写が続いていて辛かったので、新ヨゴの民じゃないけど、読んでるこっちも「これで助かった!」という救われた気持ちになりました。
鎖国で新ヨゴから出られなくなったロタ人やカンバル人が、自国の兵が助けに来てくれたってんで狂喜してんのが良かったw
光扇京に住んでるトーヤとサヤも、子連れで援軍を見物に出てきてたしw
あのトーヤが、人の親になったとは…。
メソメソしてたチビっ子チャグムも、大きくなって、人を守るために先陣に立って突っ込んでいく勇敢な青年になったわけだし、時間が確実に流れていた事を感じさせます。

光扇京が戦場になったとき、シュガは地元民として地味に働いてました。
いや、シュガの作戦は見事だったと思うんだけど。
いつもメソメソ、オロオロしてるから、どうしても活躍してる感じがしないのよ…。
チャグムに再会して、また泣きそうになってたし。
いっつもメソメソして、今年で何歳になったんだ、シュガはw
まあチャグムとの再会は、ジンですら涙ポロリだったから、仕方ないけどさー。
少年たちがどんどん成長して、たくましくなっていくのに、シュガは相変わらずというか。
才子なのに…。
結局シュガは、精神的な成長はしなかったんじゃないの?

ナユグの春は、思ってたほど大規模な災害じゃありませんでした。
光扇京は派手に流されたけど。
タラノ平野まで洪水になるほどじゃなかったわ。
トロガイ師ら呪術師の活躍もあって、被害も少なかったようだし。
戦争による人災があまりに凄惨すぎて、天災による被害を感じさせないわwwwww

トロガイが呪術師仲間と集まったシーンで思ったんですが。
呪術師はみんな、末尾に「ガイ」が付く名前を名乗るんですね。
じゃあタンダが見習い卒業して、一人前の呪術師になったら、タンガイになるの?

幼いチャグムに卵を産み付けた先代のニュンガ・ロ・イムが居た場所って、こちらの世界ではちょうど宮がある場所だったんですね。
「精霊の守り人」の中で、何故チャグムだったのか?という疑問について、守りがたくさんあって一番安全そうだったからという一応の回答がありましたが。
そもそもチャグムが生まれ育った宮が、ナユグではニュンガ・ロ・イムが居た場所、すなわち巨大なニュンガ・ロ・イムの体内だったようです。
卵に近い場所で、いちばん守りが強そうなのがチャグムだった、って事なのかな。

今までの清浄な帝とは違って、戦で穢れたチャグムが即位するってのは、ちょっと昭和帝の人間宣言みたいだと思いました。
チャグム自身、神ではなく、ただの人間だということを、モノローグでやたら強調してたし。
新ヨゴの国民は勝手にチャグム神話を作っちゃったから、現時点では特に変化はないみたいだけど。
ユグノがまた何か歌って広めるかもwww
ロタやカンバルでも、ユグノは歌いまくってて、バルサとチャグムの冒険譚を広めてたようだしw

最後にチャグムが弟妹を連れて、宮の外へ出て、野の花を見に行くシーン。
後書き読むまで意味解らなかったわw
単純に、今まで皇族は宮の外へ出てはいけなかったけれど、外へ出るという行為が、何か新しい時代を象徴しているのだとばかり。

チャグムは母や弟妹たちやシュガたちの待つ宮へ戻り、バルサはタンダの家に帰り、マーサさんたちは四路街に戻り、鎖国で足止めをくらってた人たちは祖国に帰還、と、皆が皆、在るべき場所へと次々に収まっていく様は、なんかジワジワ来ました。
あー終わっちゃったんだー、と。
もっと旅をして、もっと冒険を続けて欲しかったのに、みんなお家に帰ってしまった、ツマンナイな、と。
(´・ω・`)

ところで。
回収してない伏線があるんですが(◞≼◎≽◟◞౪◟◞≼◎≽◟) カッ

・サンガルのタルサン王子、息してる?
・ロタのタルの民はどうなった?南北の格差はどうなった?
・カンバルの天災被害は?避難民の避難先は?
・ヒュウゴのタルシュ帝国での扱いは?
・ヒュウゴ率いる反乱分子のその後は?

タルサン王子が、あれからまったく出てきません(^o^;)
冷酷なカリーナ王女は元気そうだったけどw

一番キレイな終わり方したのは、アスラとチキサの兄妹と、マーサさんら、四路街の人々ですかね。
こういうのが最後のまとめっていうか、オチだと思うのですよ。
消息が途絶えたままのタルサン王子は、マジでどうなったのよwwww

細かいことまでいうなら、カッサの怪我の回復具合とか、ヨーサム王の病状とか、タルシュ侵攻以降のスリナァやエーシャナの消息とか、ユグノもう一回くらい出て来いよとか、カンバルも天災だけどユーカ叔母さんどうしてるとか、ぱっと思いつくだけでもこのくらい色々あるw

ヒュウゴさん、タルシュの密偵やりながら、タルシュの反乱分子だったwww
多忙じゃんwwww
この巻の最初に、ヒュウゴが裏で反乱分子のリーダーやってる事が明かされたので、タルシュ帝国で反乱が起こって兵を戻す必要が生じて、新ヨゴ攻略が頓挫する線も有りだな、と思ったんですが。
全然違いました。

色々と推測するのも楽しかったんですが、これで終わりかぁ~。
チャグムとバルサは、前の巻で一緒に旅をして、ロタ・カンバル同盟成立という目的を果たした後、また別々の道に分かれたのですが。
まさかあれが、チャグムとバルサが一緒に居るのを見れる最後になるとは…。
最終巻のラストに、全てが終わったら、また会うんじゃないかと思ってましたが。
二人はその後、会うこともなく、チャグムは帝になる予定で、バルサはタンダの家に帰って行きました。
まあ、後は、読者の想像にまかせるって事でしょうけど。
同じ新ヨゴ皇国に住んでるんだから、会おうと思えば会えるからね。
でも本編の中で、ちゃんと再会して欲しかった…(ノДT)
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