ひねもすのたり@避難所
民主党のおかげで政治に興味を持ってしまった庶民のブログです。無断転載・無断リンク大歓迎。

[カテゴリ:スポンサー広告]

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

[カテゴリ:感想・レビュー(ネタバレ注意)]



十二国記シリーズの短編集です。
「冬栄(とうえい)」「乗月(じょうげつ)」「書簡」「華胥(かしょ)」「帰山(きざん)」の5作が収録されています。

■冬栄

「風の海 迷宮の岸」で王を選んだ泰麒が、戴国へ行ってから、まだ間もない頃のお話のようです。
「間もない頃」っていうか、泰麒が戴国に居た期間が半年くらいしかなかったわけだから、戴国に居た期間がそもそも僅かなんだけれども。
戴国へ行って半年くらいでアレで、角折られて鳴蝕おこして蓬莱に流されちゃったもんね?

戴国の台輔となった泰麒が、使節として、漣国へ行くことになります。
前巻「黄昏の岸 暁の天」では、泰麒が漣国へ使節として行っている間、戴国で行われた大規模な粛清の様子を、李斎の視点で描いていましたが。
その同時期を、漣国へ行っていた泰麒の視点で描いています。
おだやかな話で、まさか同時期に戴国であんな事が行われているとは、微塵も感じさせません。

最初と最後で、戴国の様子がチラッと出てきますが、メインは漣国の廉王とのやり取りです。
廉王、後宮で農業してるしww

阿選も、泰麒のお供として登場していますが。
影薄っ!!!!
フツーにお供の官吏してます。
後宮に通されて、皆と同様に挙動不審になったり、ごく普通の人です。
後の展開での大胆さや残虐性は、片鱗もありませんwww

■乗月
これはアニメで見た話でした。
ちょっと調べてみたら、アニメ放映の一年前、2001年にはこの短編集が(講談社から)発行されていたようです。
私が今、読んでいるのは新潮社版ですがw
もともと人気作品だったのが、アニメでさらに人気が爆発したと聞きましたが、アニメ放映中か放映後に、講談社と何かあったんですかね?

先の芳国って、まるでポル・ポト政権だw
信じられない数の民を処刑してるとか、汚れのない国を目指して無垢な子供を気に入ってるとか、それだけの非道な事を行っている支配者の人格が善人で潔癖症だとか、すごい似てるw
アニメ見てた時は、ポル・ポトや左翼の事はよく知らなかったから気付かなかったけどね。

時系列では、「風の万里 黎明の空」のすぐ後のようです。
慶国の勅使として芳国に行った桓魋が、祥瓊が慶国に居て景王の下で働くことを、恵候月渓に告げていたので。

アニメでは月渓は、祥瓊の歌(偲芳歌)が好きだと言っていましたが、原作には歌はありませんでした。
あの歌はアニメ・オリジナルだったのね。

■書簡
慶国の王になった陽子と、雁国の大学に留学している楽俊との、手紙(?)のやり取りです。
手紙じゃなくて、人の声を録音して伝える青い鳥を使っての、近況報告なのですが。

「月の影 影の海」と「風の万里 黎明の空」の間の出来事のようで、陽子はまだ宮城から出奔していません。
陽子は「私は元気です。なんとか、やってる」と、近況を楽俊に知らせています。
しかし実際には陽子は、なんとかやっていけなくなっていて、この後に宮城を離れ、和州で叛乱の仲間入りするわけで。
そのパターンを考慮すると、楽俊にもこの後に、何か大事件が用意されていそうなもんだけど。
続きが出てないからなぁ~(´-ω-`)

楽俊はこの後に、偶然知り合った祥瓊に、薫陶を与えることになるんだけれども。
まさかそれで終わりじゃないよね?

陽子と楽俊と両方の視点がありますが、どちらかというと楽俊に比重があった感じです。
雁国の内情とか、学校制度とか、楽俊の父親や今までの勉強の仕方などが、この短編から解ります。
平穏で豊かな雁国でも、半獣を見下す風潮はあるみたいですね。
楽俊はどうやら父親似で、父親は頭の良い人で文章が上手かったらしく、今の楽俊と同じ「文張(ぶんちょう)」というあだ名で呼ばれていたようです。
「文張」とは、文章が上手い人を表す「文章の張」という言葉が由来のあだ名なのだそうです。
巧国で高等の学校へ行けなかった楽俊は、父親が残した書籍や書き付けを読んで勉強をしていたようで。
文章が上手かった父親の書付けを読み返しているうちに、楽俊も文章が上手くなった、と。

やっぱ楽俊はこの後に、何か役目がある予定でしょ。
続きが出てないけどw

■華胥
才国の話です。
物語は、華胥華朶(かしょかだ)殺人事件とでも言うかw
結局これって、殺人事件があって、犯人捜し、だよなぁ~。

才国が出て来るって、初めて?(ウロ)
「黄昏の岸 暁の天」で、『覿面の罪(てきめんのつみ)』っていう、他国に進軍してはならないという天綱について、昔の才の遵帝がやらかしちゃった例が出てきましたが。
それ以外には出てないよね?

あ、鈴が才国から慶国に来たんだっけか?
鈴が采王に面会したとき、采王はお婆さんだったけど。
もしかしてこの話で、王の叔母で太傅やってる慎思(しんし)が、後の采王なのかな?
あれ?でも前の王と同じ氏だと、次の王にならないんじゃ?
でも王になる前に、息子を亡くしたってどこかに書いてあったから、そこも一致するし。
あれ?
ま、いっか。

ここに出て来る采王・砥尚(ししょう)は、采麟の前の主ってことなのかな。
なんというか、テラ左翼wwww
反対するだけで、代案は無いっていうwwww
最初は活動家だしwwww
不正な官吏をクビにしたら、朝廷が回らなくなって、クビにした不正官吏を復職させるとか、アホかとw
ちょっと先のことも考えられないんですかね?
なんという活動的なバカ(;^ω^)

日本で民主党が政権を盗るより以前に、小野主上はすでに左翼の正体を知っていたってことですか。
慧眼ですな。

砥尚が王に選ばれる以前から、叔母の慎思の方がすでに王の器っぽいんですが。
采麟はどうして砥尚を選んだのやらʅ( ‾⊖◝)ʃ

砥尚の朝廷の臣たちは、先の扶王の時代に、共に活動家だった朋友たちで構成されていました。
結局みんな扶王に反対していただけで、政治がまるで解っていなかったということを、最後に今回の主人公の朱夏が吐露します。
でもみんな活動家になる前は、官吏になるための学校に行ってたんだよね?
にもかかわらず、税金が公共事業に使われる事も知らなかったってwwwwww
一体どんな勉強をしてたんだ?

もしくは才国では、官吏を目指す優秀な学生たちに、税金の使い道を一切教えていなかったとか?
才国の教育問題にメスを入れた作品だったのかも?!

新しい産業を興して国庫を潤すわけでもないのに、国庫の収入源である税を減らして、公共事業ができなくなって、民の生活は苦しいままって。
こいつは、あれだ、お金や物資がどこからか湧いてくるものだと思ってるタイプだ。
銀英伝で、士官学校の戦略のシミュレーションだかで、ヤン・ウェンリーにボロ負けした学年首席みたいな、無能なロマンチスト。
小野先生は銀英伝のファンだったらしいから、当然知ってるであろうエピソードなわけで。
銀英伝に登場した無能なロマンチストを、十二国の住人にすると、こんな感じになるのかね。

活動家たちのリーダーで、そして王に選ばれた砥尚は、飛び抜けて優等生だったらしいけど。
不正官吏を罷免するのに、その役職を埋める人材も確保せずに、ただ罷免して役職に穴を開けるとか、アホかとwww
働き手がいなかったら、仕事が回らないって、一般の商人や農民でも解りそうなことなのに?

細かいことですが、才国の謎といえば。
昔の才の王だったという遵帝が、どうして王ではなく帝なのか謎でした。
遵王じゃなくて、遵帝なところが。

■帰山
傾きかけた柳国の話、と、思わせて、奏国の話かもしれないw
宗王の次男・利広が主人公っぽいです。
放浪していても帰ってくるのは、どうのこうのって、最後に利広のモノローグがあったので、タイトルの「帰山」は利広の帰宅の事でしょうね。

利広は、延王・尚隆と、柳国の首都・芝草でばったり再会します。
傾きかけた国で、利広は尚隆にばったり会うことが、今までにも何度かあったようです。
雰囲気からすると、すっかり顔なじみ。
つか風漢ってwwwどう見ても尚隆じゃんwww(小説だから見えないけど)

利広の尚隆との付き合いとか、利広の家族関係(奏国の合議)などが描かれていました。
利広が、恭国の供王・珠晶と知り合いなのは知ってる(図南の翼で一緒に旅してたよね?)。

陽子の初勅を知っていたので、時系列としては「風の万里 黎明の空」と「黄昏の岸 暁の天」の間に来るようです。
傾きかけた柳国について思案しながら、他の国のことにも触れるので、十二国世界の全体像が解説されている感じです。

この短編集のすべてに言えることですが、大人しい感じの小品でした。
これといったオチもなく、結論も出ず、悩んだり迷ったりしている途中を描いているような?

というか、この短編集のすべてが、次への伏線っぽい小品ばかりでした。
次の長編に向けて、隙間や外堀を埋めて、お膳立てしているような感じで、結論のようなものは次の長編に出て来るんじゃないかっていう(新刊、出ないけどww)。

この短編集の作品は、時系列ではすべてが「黄昏の岸 暁の天」の以前に来る話でした。
王たちが連絡を取り合って、麒麟たちが集合して、初めて一つの目的のために複数の国が動く以前っていう事です。
たぶん次に出る長編で十二国世界に新しい展開が来て、この短編集の登場人物たちの内心のモヤモヤに対する結論みたいなものが来るんじゃないかな。
国同士が横の連携を取ることについての伏線は、「帰山」でバッチリだし。
新刊、出ないけどwwwwwwwww

「華胥」に登場した才国の青喜(せいき)なんか、やけに頭の回転が早いチビで、やけに出張っていて、今後の長編での登場と活躍が決定されてるかのような余裕があったんだけどね…。

この短編集が出てから、12年も新刊が出なかったんだっけ?
こんな間奏曲みたいな短編集を出しておきながら。
これの前に出た長編「黄昏の岸 暁の天」は最後がアレで、まるで序章のようだったのに。
この後12年も新刊が出ず、ようやく出たと思ったら短編集とかwwwww
この展開は、誰も予想してなかっただろうね(;^ω^)

ここまで詰めておきながら、長編の続きを書かなかったのは、やっぱり何か理由がありそうな気がするw
関連記事
スポンサーサイト
コメント
コメント
コメントの投稿
URL:
本文:
パスワード:
非公開コメント: 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
トラックバック URL
トラックバック
copyright © 2017 ひねもすのたり@避難所 all rights reserved.
Powered by FC2ブログ.
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。