ひねもすのたり@避難所
民主党のおかげで政治に興味を持ってしまった庶民のブログです。無断転載・無断リンク大歓迎。

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[カテゴリ:感想・レビュー(ネタバレ注意)]



これ、面白いよ!
とりあえず上巻を読み終わって、もう下巻を読み始めてるよ!

図書館で常時100人待ちくらいの超人気作だから、予約しても手にとれるのは半年後か一年後か?と思ってたんだけれども。
予約確保キタ━━━(゚∀゚)━━━!!!
図書館には複数冊が用意されてるみたいで、思ってたより早く順番が回ってきました。
常時100人待ちくらいだから、早く読まねば><
で、十二国記シリーズの最後の1冊や、人喰い三部作の2~3作目や、勾玉三部作の2作目を、まとめて借りたばかりだったけれど、「鹿の王」を最優先することに。

面白いよ!
久しぶりの上橋作品ってこともあるけど!
物語的には「獣の奏者」に似てるかも?

世界観の設定は守り人シリーズに似てるところがあって、政治的なアレコレもあるのですが。
なんかね、獣の奏者の探求編の、あの闘蛇の突然死の調査をえんえんと続けているような感じだw
私はそういう謎解きは好きだからいいんですが。
国同士の複雑な関係や、医療のことや、それぞれの国の風土や宗教や動植物などの事が、次から次へと出てくるので、守り人シリーズのような波乱万丈でドラマチックな物語を求めていると「?」ってなるかもw
ミステリーも好きな人なら抵抗ないだろうけどね。

主人公は多分「独角」という戦士団の頭だった<欠け角のヴァン>なんだけど、<魔神の御稚児>と呼ばれる医者のホッサル=ユグラウルも主人公っぽい。
いまのところ二人の話が別々に進んでいて、二人は出会っていませんが。
たぶん下巻で合流するね?

ちなみに。
ヴァンは<欠け角のヴァン>と呼ばれたそこそこ有名な戦士で、敏捷で屈強な中年のオッサンで、妻子に先立たれ、アカファ岩塩鉱で孤児となった幼女を拾い、成行きで養父になりました。
天才的な医師ホッサル=ユグラウルは、少年のような細面の青年で、26歳にして医学院の主幹で、東乎瑠(ツオル)帝国の支配階層でその名を知らぬ者がいない有名人。
ホッサルの<魔神の御稚児>という異名は、地獄の魔神と枕を交わして死すべき人の命を救っているのだという噂からで、そういう噂が立つくらいには変人だというw
ちょっとタイガー&バニーを思い出したわ(´◉◞౪◟◉)
なんだ上橋先生、こういう萌えキャラっぽいのも書けるんじゃん?
いや物語は濃いので、普通に読んでたら萌えキャラとか思わないだろうけれども。

さて、物語ですが。
黒狼熱(ミツツァル)という伝説の死病の復活が、物語の根幹になっています。
原因は何か?治療法はあるのか?国家を揺るがす騒乱を解決できるのか?っていう。

以下あらすじっぽいことを書いてしまうので、未読の方で先の展開を知りたくない方は読まない方がいいかもw


黒狼熱という、発病したら数日で死んでしまう劇的な死病が、247年前に古オタワル王国の王都に流行しました。
数千年もの長きにわたって栄えた古オタワル王国は、医術・土木技術・工芸に優れた豊かな王国でしたが。
王国はこの死病のために滅ぶことになります。
治療法がないので、数千年栄えた王都を捨てて移住することで黒狼病は終息します。
古オタワル王国の王都は島であったため、まだ罹患していなかったオタワル人は島ごと病人を捨てて脱出し、現在のアカファ王国の地に住み着くことになりました。

以来247年間、黒狼熱は現れませんでしたが。
アカファ王国が、東乎瑠(ツオル)帝国の属州となり、支配下におかれることになって暫くすると、その伝説の黒狼熱が247年ぶりに復活します。
そのため黒狼熱には<アカファの呪い>という噂が立ちます。

古オタワル王国の滅亡により消えた黒狼熱が、247年ぶりに現れたのは、アカファ岩塩鉱です。
アカファ王国にとって財源であった岩塩鉱は聖地でしたが、東乎瑠帝国はここを奴隷を酷使する地獄に変えていました。

主人公のヴァンは、アカファ王国のガンサ氏族の出身で(なんか守り人シリーズのカンバル王国っぽいw)、アカファ王国を攻略しようとする東乎瑠帝国をさんざん悩ませた<独角>という<飛鹿乗り>の戦士団の頭でした。
ヴァンは左の枝角が欠けた兜を被っていたので<欠け角のヴァン>の異名がありました。
仕掛けるときにはまず敵の頭を討ち取ったので、<頭取りのヴァン>という別の通り名もあり。
つまり異名がつくほどの戦果をあげていて、戦果をあげた分、東乎瑠人にはかなり憎まれていたわけで。

結局、アカファ王国は東乎瑠の属州となり、<独角>はほぼ全滅し、ただ一人生き残ったヴァンは奴隷にされアカファ岩塩鉱で過酷な労働を強いられることになりました。
アカファは<独角>の働きにより、わりと有利な条件で属州となっていて、アカファ人はそれなりに生活を保障されていたのですが。
ヴァンは捕えられて奴隷に落とされ、アカファ岩塩鉱で強制労働させられていました。
アカファ岩塩鉱でアカファ人はヴァン一人だけだったので、どれだけヴァンが東乎瑠人に憎まれていたかっていうw

このアカファ岩塩鉱が、ある日、黒い犬の集団に襲われます。
兵士のように統制がとれた、不思議な黒い犬たちで、手当り次第に噛み散らかしていきます。
奴隷も、飯炊きの奴隷女も、奴隷監督も、とにかくアカファ岩塩鉱にいた全員がこの黒い犬たちに噛まれ、数日後には伝説の黒狼熱を発症し、二名を除いて全滅します。
生き残ったのはヴァンと、奴隷女の子らしい幼女の二名のみ。
ヴァンはこの幼女をつれて、岩塩鉱から脱走します。
幼女はまだカタコトしかしゃべれない、おそらく2歳くらいの子で、母親らしい奴隷女とは肌の色が違っていたので混血である模様。
なりゆきでヴァンはこの子の養父になり、幼女にユナ(鮎)と名付けます。

小さい子を連れての逃亡劇って、精霊の守り人を彷彿とさせるねw
しかし精霊の守り人ほど、執拗に追撃されるわけでもなくて、最初はわりとのんびりした暮らしをすんなり手に入れたかに見えます。
その中に伏線がテンコ盛りだったわけだけれどもwww
ともあれヴァンには今のところ、ユナとひっそり暮らすくらいしか目的がないので、物語がすごく漠然としています。
ホッサルは目的が明確だけどねwwww

ホッサル医師は、黒狼熱により滅んだ古オタワル王国の始祖の血を引く<聖なる人々>の家系なのですが、伝説の黒狼熱が現れたと知ってテンションが上がります。
あれだ、ドラゴンボールの孫悟空が、強い敵が現れると「オラわくわくする」とか言ってたけど、ホッサルはああいうタイプなんだ。
自ら進んで黒狼熱を解明すべく、寝食の間も惜しんで、研究と患者の治療に勤しみます。

アカファ岩塩鉱の事件の次に、大変な事件が起きます。
東乎瑠の王藩候の一族とアカファ王家の一族、つまりアカファ地方の支配層のトップが勢ぞろいした<御前鷹ノ儀>に、件の黒い犬の集団が現れ、その場にいた人々を貴賤を問わず噛みちらかしていったという。
王藩候の一族やアカファ王の一族も噛まれてしまって、皆まんまと黒狼病に罹り、大変なことになります。
そこでホッサルは、アカファ王や王藩候の許可の元、黒狼熱の専門の施療院を作り、研究に没頭することになります。
で、ホッサルは、黒狼熱が発生したアカファ岩塩鉱の奴隷たちの死体から、新薬を作っていて、それを使って何人か助けるのですが。
患者に支配者層が含まれていただけに、いろいろと政治的問題に発展する禍根を残すことになります。

ヴァンは黒狼熱に罹って自然治癒して生き残った只一人の男(確認されている限りでは)で、現在逃亡中なんだけれども。
そのヴァンの血から黒狼熱のスゴイ特効薬が作れるかも?と、ホッサルは虎視眈眈ですw
ホッサルは多分、マッド・サイエンティストの類だと思う。

ヴァンが養ってるユナの存在を、ホッサルたちは知らないんだけれども、何かの伏線かね?
ヴァンがいなくなっても、ユナがいれば、薬が作れるからね。

あ、この「鹿の王」の世界には、注射があって、たぶん顕微鏡みたいなものもあるっぽいです。
オタワル人の医師しか持っていないようだけれども。

東乎瑠帝国にもいちおう医者がいて、祭司医と呼ばれる人々がそれですが。
この祭司医は、医師というより祭司で、宗教第一です。
宗教的なタブーを冒して助かるよりは、清らかなまま死んだ方がいいという考え方で、医療においてはかなり遅れています。
黒狼熱の治療法には、東乎瑠の宗教上のタブーが含まれているので、ホッサルとは対立します。

ヴァンの行方を、ホッサルの護衛?のマコウカンと、奴隷狩人の女サエが追うことになるのですが。
この奴隷狩人というのが訳ありで。
かつて<アカファ王の網>と呼ばれていた後追い狩人モルファです。
守り人シリーズの「神の守り人」に登場した猟犬<カシャル>を彷彿とさせる一族です。
モルファは、アカファが東乎瑠の属州になって以後は、もっぱら逃亡奴隷を追う仕事をやらされていて、それで奴隷狩人と呼ばれるようになったという。

マコウカンも訳ありで、どうやら家出して、故郷を捨てたようですが。
故郷は<火馬の民(アファル・オマ)>とゆかりのあるユカタ地方で、もともと<奥仕え>の家系のようです。
<奥仕え>とは、アカファに移住した古オタワル王国の始祖の血筋を引く<聖なる人々>の臣下です。
古オタワルの貴人たちは、アカファ地方の統治権をアカファ人に譲渡し、自分たちは<オタワル聖領>を築いて引きこもり、深学院で各分野の研究に没頭するようになりましたが。
一方で<奥>という組織を作り、アカファ王国を影から支えていたというか、操っていたというか。

ホッサルは古オタワル王国の<聖なる人々>の血筋だし、ホッサルの護衛のマコウカンはアカファ人で<火馬の民>ゆかりのユカタ山地の出身で<奥仕え>の家系だし、奴隷狩人のサエは元<アカファ王の網>と呼ばれたモルファだしで、それぞれが征服者である東乎瑠帝国には思うところがあるっていう。

政治的なあれこれや、宗教的なあれこれが、どうなるのかね?
黒狼熱の原因と治療法は、上巻でだいたい結論が見えるんだけれども。
政治的な問題と、宗教的な問題があるので、すぐに病気撲滅することは不可能な感じです。
何故247年ぶりに黒狼熱が復活したのか?というのも、謎解きの一つですが。
その謎に対する答えは、上巻でだいたい出てます。

架空の動物(多分)がいくつか登場します。
黒狼、飛鹿(ピュイカ)、火馬(アファル)。
現実に居そうだけどね?

黒狼は黒狼熱(ミツツァル)のキャリアーで、病んだ黒狼に噛まれると発病します。
黒狼という動物は、古オタワル王国の滅亡とともに黒狼熱が姿を消した以後の247年間にも、アカファにずっと存在はしていて、無害だったのですが。
(狂犬ノ病とかはあったけど)
何故、再び黒狼熱のキャリアーとなったのか?何が原因で黒狼は病んだのか?という。

「獣の奏者」に似てるっぽいなと思ったのは、人に飼われた闘蛇のアレを、さらに膨らませたような話だなと思ったからです。
小さい子を守って逃げるとか、後追い狩人とか、守り人シリーズっぽいところも多いですが。

あ、カラスに魂を乗せて、カラスの目であちこちを見るという、守り人シリーズの呪術師っぽいキャラも出てきます。
魂だけになってこの世とあの世の狭間を飛べる人のことを、オキの民は<谺主(こだまぬし)>、ヴァンの故郷トガ山地では<舞いの主>と呼んでいます。

呪術師らしき人が出て来たのは、あれです。
黒狼熱から生還したヴァンと幼女ユナは、おかしな能力に目覚めてしまっていて。
時折、獣のように暗闇が見えたり、人間には聞こえるはずのない音や、臭いや、危険の予兆を感じられるようになってしまっていたからです。
その状態を<谺主>は<裏返り>であると言い、超能力を発動したヴァンについて「見事に裏返っていた」と表現していました。
この能力は、上巻ではもっぱら危険回避に使われていたけれども、下巻でどうなるのかね?
黒狼熱が治ると、みんな超能力が目覚めて、<裏返り>ができるようになるのかね?

以下、盛大に上巻のネタバレですので、未読の方はご注意ください。



鷹狩りの時に、軽食のテーブルで東乎瑠とアカファの食べ物が全く違う描写が出てきましたが。
そのあたりを読んで、乳製品が予防になってるんじゃないかと思った。
その前に逃亡中のヴァンが、飛鹿の乳でつくった乾酪は美味いって言ってたし。
トナカイの乳で作った乾酪が好きだったスルミナと緒利武は症状が軽かったし、逆にそれが嫌いだったイザムはアカファ人なのに発病が早かったし。

ホッサルが抗病素薬は、地衣類のアッシミから抽出したとありましたが。
そういえばヴァンが飛鹿の飼育を教えているときに、飛鹿がアッシミを好むと出てきてたね。
思わず読み返したw
特効薬が見えてきたし、あとは宗教上の問題を解決したら黒狼熱は治まるのかな?と思ったら!
犬使いとか出て来るしwww
狼と山犬を掛け合わせた半仔(ロチャイ)は、キンマの神の贈り物と呼ばれる猟犬だとか。
じゃあ結局、あの黒い犬の集団の正体は半仔(ロチャイ)で、襲来は犬使いたちによる人為的なもので、<火馬の民>のバイオテロだったわけ?

黒麦とアカファ麦の交雑種は、毒穂をつけやすい。
その毒穂を食べた火馬や羊が死んだ。
その病死した火馬や羊を土葬したら、犬が掘り返して食べて発病した、と。
その発病した犬に噛まれると、黒狼病になることに<火馬の民>は気づいて、バイオテロを思いついたってわけですかね。

毒穂を食べた羊は、踊ってるみたいにぐるぐる回るから、「羊の踊り病」と言われたって…。
水俣病を思い出したわ。
水俣病って、水銀で死んだ魚を食べた猫が、ぐるぐる回ったり海に飛び込んだりするから、最初は「猫踊り病」って言われたんだよな。
中枢神経がメチル水銀で破壊され、痙攣するんだっけ?
「羊の踊り病」はもしかして「猫踊り病」から?
黒狼病も酷い痙攣の症状があるけど、中枢神経がやられるのかね。
ヴァンが覚醒したのも、中枢神経の異常か何か?

最後ww「姉、上?」ってwwww
とんでもないところで、引っ張って終わるなwww
マコウカンの姉って、<奥仕え>の英才教育を受けた密偵でしょ?
不肖の弟マコウカンはともかく、なんで<聖なる人々>のホッサルまで吹き矢で刺しちゃうかなw
ユカタ平原を追われた<キンマの犬使い>たちは、マコウカンの氏族の元で暮らしていたらしいけれど。
と言うことはマコウカンの一族もバイオテロに一枚噛んでるの?
<火馬の民>を庇ってるっぽいホッサルの義兄も一枚噛んでるの?
それが公表されたら支配者である東乎瑠帝国は黙ってないよね?
王藩候の長男が、黒い犬に噛まれて黒狼病で亡くなってるし。

もしかしてテロ犯たちが病の制御ができなくなって、下巻で更なる大参事が来る?
続き読みますw
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コメント
コメント
1. 無題
おおおすごい!ちるきさんが言うならこれますます楽しみです!!私はのんびりゆっくり待ちますよ~

しかしこれ上橋先生が更年期を自覚したときに思いついたっておっしゃってました。なんとリアルなw
2015/05/21 (木) 07:16:08 | URL | 青沢さりた #79D/WHSg[ 編集 ]
2. Re:無題
>青沢さりたさん
上橋先生は、更年期障害で、自分の知らないところで自分の体が変わっていく不思議を感じたらしいけど。
自分の知らないところで体が変わって超能力者になってしまう作品になるとはwwww
上橋先生、面白いわw
2015/05/21 (木) 21:30:40 | URL | tilki #79D/WHSg[ 編集 ]
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